
“HTTP”は、“Hyper Text Transfer Protocol”の略称で、直訳すると「ハイパーテキスト転送プロトコル」ですが、インターネット上でのデータ転送のための通信手段のひとつです。インターネットの世界では、コンピューター間でデータをやりとりするために、アプリケーションの種類や目的ごとに定められた手順や規約があり、それを“protocol(プロトコル)”と言います。
たとえば、メールの送信や中継を行うためには、“SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)”、ファイル転送には、“FTP(File Transfer Protocol)”といったように、目的ごとにプロトコルが決められているわけです。では、これらプロトコルの1つである“HTTP”はというと、WebブラウザがWebサーバとデータのやり取りを行う際の手順などの約束ごとを規定しているもの。URLの表記が“http://”で始まるのは、情報を“HTTP”で取得するという宣言にあたります。
歴史的なことに触れると、“HTTP”は、1990年頃スイスで“HTML”と共にその基礎が考案され、1993年には、“HTML”と“HTTP”を実装したMosaicブラウザとNCSA HTTPサーバが開発されました。すぐに無償公開が開始され、インターネット普及の原動力となったと言えます。なお、2015年には、“HTTP/1.1”以来、初の大幅改定となる“HTTP/2”が公開されました。これからもまだまだ進化し続けるのかもしれませんね。