
インターネットが普及して、情報の入手も発信も簡単にできるようになった現在、“著作権”に対する意識が問われています。
著作権とは著作者の権利のことですが、著作者が精神的に不利益をこうむらないための「著作者人格権」と経済的に不利益をこうむらないための「著作権(財産権)」があります。また、広義の著作権では伝達者の権利の「著作隣接権」も含みます。
例えば、あるWebサイトで素敵なイラストや文章を見つけ、自身のWebサイトでも掲載したいと思った時、承諾を得ないままそのイラストや文章を使用するとどうなるのでしょうか?
そのような行為は、著作権法違反になるおそれがあります。著作権法違反は5年以下の懲役、又は500万円以下の罰金となります。
ウェブ上の画像やイラスト、文章は簡単にコピペできてしまいますが、それらを利用するには承諾が必要になるということを認識する必要があるのです。
他人の著作物から引用したい場合は、引用の要件を満たしていれば権利者の承諾は必要ないことになっています。引用の際にはどの部分が引用であるか明確に識別できること、あくまでも自身の文章が主であること(引用の文章がサブ的な扱い)などが求められます。
誰もが気軽に情報を発信できるようなった今、著作権についての知識は必須なのかもしれません。
当社が手間暇かけて作った当社オリジナルのコンテンツを、当社とは全く縁のない人があたかも自分が作ったかのように使用している事例に時折遭遇します。見つけたら都度交渉して削除してもらうなどするのですが、その対応にもそれなりに時間・労力・精神力を要します。やはり他者が苦心して作ったものを自分のもののように使うのはいけないことなのだと、もっとたくさんの人に認識してほしいと思います。
出所を明記しての引用なら全く問題ないのですが。
ウェブ上において盗作や著作権侵害という行為がいとも簡単に行われるのは、コピー&ペーストがあまりに簡単だからでしょうか。従来の教育が不十分なのでしょうか。この状況が今後どのように変化していくのか、注目しています。
この記事は以下のリンク先および書籍を参考にしました。
著作権についてもっと知る
- e-Gov(イーガブ) > 著作権法
- 文化庁 > 政策について > 著作権
「著作権Q&A ~著作権なるほど質問箱~」や著作権教育に使える教材など、関連情報を多く掲載 - 公益社団法人著作権情報センター
著作権の正しい理解と、より良い著作権制度の実現を目指して活動している団体のウェブサイト。